ポップコーンラブ! -pops con lab!-

最近聴いてるCDについて

黒沢健一『LIFETIME BEST “BEST VALUE”』 6.7

LIFETIME BEST“BEST VALUE”

LIFETIME BEST“BEST VALUE”

 

ジャンル:ポップス

L⇔Rっていうバンドの大ファンだったんですよね、青春時代のヒーローだったんです自分の人生を変えたくらいのレベルで。彼らが聴かせてくれたポップかつマニアックな音楽趣向が自分のリスニングスタイルに影響を及ぼしていると思っているわけですか、本作はそのL⇔Rのフロントマンである黒沢健一が自身のバンド時代、ソロ時代の代表曲をセルフカバーしたアルバムで、1年前に出てたんですよ、すっかり忘れてて最近になって買いました。プロデュースを担当しているのがエリック・ロッセっていうマルーン5とかをプロデュースしたアメリカ人プロデューサーのようで、ほぼそのエリックさんに丸投げで曲をリメイクしてもらったようです。演奏しているのも全て現地のミュージシャン。だから、今までの黒沢健一楽曲とは違った作風を楽しめるのですが、まあ、なんて言いますか、ちょっと今風に小綺麗に仕上がってる感じが少々物足りないと言いますか、原曲はもっと古今のロック/ポップスの様々なアイディアを咀嚼し再構築して作り上げたカラフルな曲ばかりだったのに、アレンジの面でちょっと画一化されちゃっているのが納得いかないところであり、例えるなら、なんだろな、ブライアン・ウィルソンが90年代にリリースしたセルフカバーアルバム『I Just Wasn't Made For These Times』とか復活アルバム『Imagination』とか(そういえば黒沢健一は『Imagination』の国内盤に簡単なコメントを寄せてましたね)の感じ? 耳障りよくまとめられちゃってる感じのプロダクションが残念だなあと思います。何せ曲が良いんですよ、曲が良いのが当たり前なだけにね。いやホント、美しいメロディばかり作るのだな黒沢健一は。そろそろL⇔R、再始動してください!