ポップコーンラブ! -pops con lab!-

最近聴いてるCDについて

SEXY-SYNTHESIZER『SPACE』 7.3

SPACE

SPACE

 

ジャンル:チップチューン、ハウス

日本のチップチューンアーティストによる8年振りの2ndアルバム。前作はいたくお気に入りの1枚だったけど、そうか、もうあれから8年も経つのか。本作は2枚組で、Disk1は前作と同様の「たった一夜のゲームセンターで起きたロマンティシズムとノスタルジアに溢れるシューティングゲーム絵巻」である。ビデオゲームというものにまだ無限の可能性があった時代の回顧録としてこれほどエモく、切ない音楽はない。YMCKがあくまでもポップソングを8-bitサウンドでアレンジしているスタイルなのに対して、こちらはレトロゲームのBGMをベースにしたテック・ハウスといった感じだ。そして今回なにより驚いたのが、20分ほどの曲が1曲だけ収録されているDisk2の方で、それがまるで「アーケードゲームに移植された『コヤニスカッティ』」とも言うべきフィリップ・グラス顔負けのミニマル・ミュージックなのだ。おもしれええ。こんな音楽初めて聴いた。願わくばDisk2の感じで丸々1枚アルバムを作って欲しいくらいです。次回作それでどうですか。密かに期待しております。