ゲスの極み乙女。『両成敗』 5.9
ジャンル:ロック、ニューウェイブ、ポスト・ロック、フュージョン
日本のバンドの2ndフル作。知名度が上がりスキルが身につき、制作に手間暇をかけられるようになってプロダクションが豪華&複雑化することで面白くなるバンドもいればツマんなくなるバンドもいるけど、このバンドは完全に前者の方。順当に個性的になっていっている。まだちょっとラッドウィンプスあたりのエピゴーネンっぽく聞こえてしまう部分も無きにしもあらずだけど、ヒネクレ&どんづまり感をシニカルに描いた詩作は(ちょっと面倒臭いと感じてしまうものの)唯一無二な感じがするし、プログレっぽい技巧的なフックがいっぱい詰まってて楽しい。件のボーカルの人の騒動のせいで望まぬ方向でキャズムを超えた感がありますけどね、逆にそれでやってる表現に説得力が出てきたのも確かなので、上手く利用して波に乗って欲しいですね。